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知床シーカヤックエクスペディション 101 #4

おはようございます。4日目の朝です。

疲れなのかお酒の飲みすぎなのか、少し起床時間が遅くなってきました。

オホーツク側、ましてや狭い入り江でのキャンプだったので朝日が昇っても山が影になって直接太陽光が差し込まず、朝になってもテントの中は快適です。
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本日も穏やかな雰囲気からスタート。

夕べの新谷カレーは美味かったなあ。今朝はその残りのさらにうまみが出たカレーにご飯を入れてカレー雑炊風の朝食。スタミナもついて本日も絶好調!
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みんなもパッキングの要領を得たので朝の準備がとてもスムーズです。

いつもどおり爽やかに出廷!
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昨夜、新谷さんが描いた天気図は特に見せてもらうことはなかったけど、どんなだったんだろうなどと考えながら漕いでいました。
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落合湾から南へ漕いで小さな岬を越えたところにある海賊湾。

ここは風やうねりをかわせる深い入り江になっているため、大型の船でも避難できる場所だそうです。名前の由来は、密漁者が捕ったものを隠していたからだとか。確かにシーカヤッカー以外はそれほど気にしない場所かも知れません。

一番奥には沢が流れ込み淡水がさしているので、8月になればこの入り江はカラフトマスで真っ黒になるそうです。



のんびりと漕ぎ進み、ある岩の間の水路を抜けようとしたとき、

「この辺のヒグマはカモメの卵を食べるので、泳いできて岩礁に登るんだ。でも、バカだから全部食っちまってカモメがいなくなっちまうんだよ。はははは〜」

なんて新谷さんが言っていた。

「へ〜」

と何気なく岩の横を通り過ぎると・・



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!!!

いました〜!!ヒグマっす!

ちょっと大きな声を出してしまったので、寝ていたヒグマを起こしてしまいました。

このシチュエーションは”リアルサファリパーク”ですね。すごい近かったです。


「うるせぇなあ」

と思ったのでしょう。ムックリと起き上がり岩の向こうへノソノソと消えていきました。
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立派な滝。

のんびりムードが漂いつつも、景色は常に変わっていくので、岬を越える度にワクワクしてしまいます。



そして、いきなり始まった知床の海!


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突風が正面から襲ってきました。

帽子を吹っ飛ばされたぼく。

急坂を自転車で登っているような感覚。漕いでも漕いでもパドルでつかんだ分しか前に進まない。ぼくに関しては、後ろに下がっているではないですか!

岩のコーナーのインとアウトで風の強さや潮の流れが違うのか、もっとも内側にいたぼくは前進できない!気合いと根性で「フンッフンッ」と力を込めてようやく進み始めました。

猛烈に吹く風。風が水面を走ってくるのが見えるので、突風が来るときはパドルを持っていかれないように構えて対抗。

ついにきたか〜

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少し落ち着いてきたところで佐川さん。帽子がおかしなことになっています。


当初は、カシュニを越えルシャと呼ばれる大きな湾を一気に漕ぎ抜ける長丁場の予定でしたが、新谷さんが危険と判断し少し戻ることにしました。
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岩陰にコンクリートの船着き場があるカシュニの番屋へ緊急避難。まだ10時だけど本日はここに泊まることになりました。


このカシュニの番屋へあたる風やうねりをブロックしていると思われる大きな岩が目の前にあるのですが、先ほどぼくたちが一度通り過ぎた時にもヒグマが一頭いたのです。幸いにもクマの方が驚いて逃げて行ってしまいましたが、ほんの15分前までヒグマがのんびりしていたところに上陸と考えるとちょっと落ち着きません。
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全員のカヤックを上げロープでしっかりと固定。これからさらに天候が荒れること予想していつもよりも入念にチェック。
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とりあえずはひと安心。安堵の表情が浮かびます。

まだ風が吹き始めたばかりなので、うねりが上がってなくてよかったかもしれません。



すると・・・

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先ほどとは違うヒグマがぼくらのキャンプに向かって歩いてくるではないですか。しかも今度のはデカイ。
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もしもの場合を考えてクマよけスプレーを握って新谷さんとたーちゃんが備えてくれます。

二人ともなんだか勇ましい。そして、ちょっと嬉しそう。


しばらく様子をうかがっているうちにクマは山へ登っていってしまったようです。
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それぞれの寝床をセットアップし、少し落ち着いたメンバー。

まだ大したことはことはないにせよ、初めてのコンディションに少しテンションが高めなのでしょうか。自分のテントが飛ばされないように石を積み上げてみたり、海の様子を見てみたりとうろうろしてしまいます。
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気がつけばもうお昼。温かいラーメンがありがたいです。
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「人間てちっぽけだよなぁ」

と考えていたかどうかはわかりませんが、哀愁漂う木村さん。
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そのうち雨が降り出して、風もさらに強くなってきました。

ヒマなので、スタッフルームに集まってお茶会を楽しむメンバー。すでにお酒の人も。



新谷さんのナイスな判断でここに戻ってきてよかったと実感できました。タイミングが絶妙でした。
あのまま漕ぎ続けたらヒグマにとって渋谷の交差点的な密集地帯である“ルシャ”あたりで上陸もできず半泣き状態になっていたかもしれません。以前、強行突破をしようとして苦い経験があるという新谷さん。100回の遠征経験は伊達ではありません。

「新谷さん、経験が役に立ってますね」とぼく

「まあ、少しわな」と新谷さん

毎回表情が変わるという知床。自然相手なのでもちろん同じ条件は2度とないわけですが、あまりに急激な天候の変化にメンバー全員が驚き戸惑ったのではないでしょうか。
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そして、さらに風雨は強まりぼくらもテンションがぐぐっとアップ!
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スタッフルームは入口の方向を変え暴風対策。

バタバタと風を受け、いまにも吹っ飛んでいってしまいそうです。
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嵐の接近と共になんだか嬉しそうな新谷さん。いままでになく高揚している様子でした。

「風が強くなってきたら夜中でも何でもテントのポールを抜きにいくからな!テントが潰れちまうぞ!飛ばされないようにしっかりと結んでおけよ!」

新谷さん楽しそうです。これを待っていたってことでしょうか。

でも、こんなコンディションを経験したかったのは正直なところです。
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海上にはウサギ(白波)が飛びまくり、少しずつ風波が上がってきました。

嵐、アラシ!

ある程度、大丈夫と思われる条件の中で嵐を体感するのはすごく気持ちがいいです。まるで、夕立の時に家の中で猛烈な雨粒が屋根を叩き、窓を叩きしているのを見ているときのよう。ぼくは幼い頃からその感覚が大好きです。
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風に飛ばされてみたくなってジャンプ!
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原さんはジャケットを広げて風を最大に受けすこし浮いていました。
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そんな状況の中でも夕ご飯を作ってくれるスタッフチームに感謝ですね。
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本日は秋刀魚の蒲焼きとみそ汁。

外では食べられないので、各自のテントに配給しました。ありがてぇ〜!
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夜中になると風雨は止み、100%の満月がぼくらを照らしていました。※ぼくは寝てて知りません。
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本日の航路:落合湾 〜 海賊湾 〜 カシュニの番屋


つづく


kenichi
[PR]
by club_kintoun | 2009-07-24 06:23 | シーカヤック
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ガイドクラブ筋斗雲のツアーレポートやイベント情報など バックカントリー、宮崎サーフガイド、シャワークライミング、トレイルハイキング


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