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知床シーカヤックエクスペディション 101 #5

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嵐は収まり静かな知床に戻りました。
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一安心したあとのコーヒーは、また格別です。

※中嶋くん、ちょっとやらせっぽい・・
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嵐は夜10時過ぎにピークとなり、新谷さんたちのスタッフルームはテントポールを外しタープにくるまるようにしてやり過ごしたそうです。

ぼくらは風をかわしているところにテントを張っていたのですが、寝ていてまったく気がつきませんでした。
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風が止み海は穏やかです。嵐の後の空気はとても澄んでいていつも以上に清々しいものです。
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さあ、ルシャを漕ぎ抜いて本日中にウトロへゴールするか否か。ぼくらに残された時間は今日を含めてあと2日。東京へ帰る日を含めれば2日半です。

昨日の強風を経験しているだけあって、全員気合い十分。

ほんの少しでしたが、困難な状況を経験したあとは、みんなの雰囲気が違っていることに気がつきます。ある意味、これでみんなにスイッチが入ったといったところでしょうか。

いままでに比べたら水面が多少ざわついていましたが、風がないだけまし。

しかし、昨日の風の影響によるうねりはどうしたのか・・・
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漕ぎ始めてすぐに「カシュニの滝」が目の前に現れました。

海に落ちる滝は水面とほぼ同じ高さに目線のあるぼくらにとっては、ものすごく大きく感じられます。

すると新谷さんが滝の裏へとカヤックを滑り込ませました。

滝壺は岩礁の中にあり小さなプールとなっています。全員が顔を見合わせたかと思ったら、新谷さんが滝を通り抜けたところから姿を現しました。

「行け、行け!」

おう〜、まじで!
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真下から滝を見上げると大きなシャワーが降ってきているようです。

滝壺といってもその周りをぐるっと一周できるようなところなので、問題ないみたいです。でも、滝の風圧で中はミストサウナのような状態です。迫力満点のアトラクションでした。
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まっさきに滝に突入した原さんは、この遠征が始まってから最大の笑顔!
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たーちゃんと岸さんがすかさずサポートに入ってくれているので、安心でした。
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滝の風圧でまた帽子がおかしなことになっているキョンシー佐川。本人はこのスタイルが気に入っているのでしょうか。
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前方には硫黄山が見えてきました。上空ではまだ風が強く吹いているようで、山頂付近にまとわりつきたなびいている雲がまるで噴煙を上げているように見えます。
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水力発電を完備した番屋。

そろそろルシャです。

ルシャは、ヒグマが多く生息しているので、危険なため上陸できないエリアです。さらに今年になってルシャのどこかにクジラかなにかの死体が打ち上げられていて、それを目当てにヒグマが入れ替わり立ち替わり寄ってきているとの情報が入っていました。ここはなんとしても一気に漕ぎ抜かなくてはなりません。
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すると、この辺りからタイミングよく?また向かい風が吹いてくるではありませんか。

まるで用意されたかのような試練がやってきました。
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それに伴い、うねりも上がってきました。ひえ〜・・・

徐々に無口になっていくメンバーたち。
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二頭の子供を連れた親子のヒグマ。

きっとこの春にうまれた子供でしょう。これからたくさんのことを学んでいく小熊たちにとって、ぼくらは好奇心の目に留まったのでしょうか。

冒険とはいえ観光気分でこの場にいるぼくらとはまったく無縁の世界が彼らにはあります。いや、無縁であってほしいのかな。野生が野生らしくいられるのが知床であってほしいものです。
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ここで木村さんが痛恨の”沈”!

風で波頭が崩れブレイクしたところで、波をかぶったメンバー同士のカヤックが接触。

岸沿いを行き過ぎていたので、波がブレイクしやすくなっていたところを通過してしまいました。しかし、風波はどこでブレイクするのか判断しづらいので、波が何度もカヤックの上を洗っていきます。

風に流されパドルをしていないと岸に寄せられてしまいます。全員に少し沖に出るように指示がくだされましたが、なんとなく沈をした木村さんに気をとられてしまいます。するとまた容赦なく波がやってくるので、油断なりません。

まずはカヤックの先端を波に直角に合わせ、ぼくもブレイクする波を突き抜けて沖へパドルアウト!少し沖に出るとうねりが落ち着きひと安心。

ここで、「沈の連鎖」が起こらずよかったです。

これをきっかけに木村さんが、「キム・チン」と呼ばれたかどうかは胸の中にしまっておきます。
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強風に立ち向かうように漕ぎ続けてなんとかルシャを抜けることができました。

ぼくのボートは浸水しバランスが取りづらくなってきています。早く上陸して水を抜きたい一心でした。

”沈(珍)事件”のあとは、たーちゃん岸さんカヤックが先導でぼくらを引っ張ってくれて、なんとかうねりの影響を受けないところに上陸。

すると、そこにはこれまたヒグマちゃんがノソノソと歩いているではないですか。ありゃま〜。

新谷さんは「もう一度カヤックに乗り込んであと30分頑張ろう」とぼくらの尻を叩きます。

すぐに準備をしてまた風とうねりの中を漕ぎ進みました。
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一漕ぎ一漕ぎ気合いを入れて上陸地点を目指しました。

そんな中でも、今度はまた違う親子のヒグマに遭遇すると、とても心が和み癒される自分がいました。
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ビーチへ上陸して、ようやく休憩。みんなひと安心です。

約4時間、向かい風の中を漕ぎ続けてきました。お腹もペコペコ。
さっそく作ってくれたラーメンがまたまたしみちゃいました。



「風が止まなければ、ここでキャンプ。落ち着けばゴールまで頑張るかぁ!」

「ウトロまであと何時間くらいですか?」

「5時間かな」

風が止まなくてもいいやと思いました。



1時間ほどのんびりしていたでしょうか。海上はすっかり落ち着いてきていました。

さっきまで「もうここでキャンプでもいい」と思っていたのが不思議なくらい、モチベーションが上がってきました。


「よし!しゅっぱつだ〜!」

「イェッス、サー!」

順次出艇し、また漕ぎ始めたぼくら。目指すはウトロ。ゴールして生ビールにありついちゃうぞ〜!!
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前方に見えていた硫黄山もすでにぼくらの背後。風がない中を漕いでいくのはなんて楽なんだ。

それでも、狭い岩礁の間を抜けようとした時にメンバーの一人が岩に吸い寄せられ危うく”沈2号”が出そうでしたが、

「漕げ〜!」

と気合い一発で切り抜けることができました。本当にヒヤヒヤの一場面。少し油断し始めていたぼくらに“喝”が入りました。
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そこを抜けるとまた知床らしい景色が広がってきました。
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カムイワッカの滝。

温泉として知られるカムイワッカ湯の滝は、最終的に海へと落ちています。硫黄が海に溶け出し周辺の水は濁り、石は硫黄で真白です。

観光船がたくさん往来していました。



「やっぱりこの辺に泊まろうや」

と新谷さん。

思わずズルッとずっこけそうになりました。

まあ、もう1日あるわけだし、また知床のビーチでキャンプができるのは嬉しいものです。
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上陸したところには小さな沢が流れ込んでいて水浴びができるくらい快適です。また、ここから見える丘の上には縄文時代の縦穴式住居の跡が発見されているそうです。

そんな大昔にどうしてこんなに自然環境が厳しい場所に人が住んでいたのか。それは極北に人が住んでいたのと同じことなのかもしれませんが、ここには海の幸、山の幸が豊富にあったからかもしれませんね。

このビーチからの景色は縄文人が見ていたものとそう変わりがないものでしょう。ちょっとしたタイムスリップをした気分になりました。
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最終キャンプはみんなリラックス。

みんなキャンプの達人です。
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天気図を書き込む新谷さん。明日はどんなもんですかね?
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森の住人が遊びにきました。

発情した新谷さんは牡鹿に扮して、襲いかかろうとしましたがまんまと逃げられてしまいました。

なんてな〜。
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この一週間ですっかりと打ち解けたメンバー。

話題はやっぱり困難な状況を思い出してのもの。
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最後の焚き火には感慨深いものがあります。そして、残った食料や酒をたっぷりいただきました。

もう終わってしまうと考えるとほんとに寂しくなってしまいます。こんなときはお酒も知らず知らずのうちに進んでしまうものですね。
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この夜は本当に知らないことばかりでした。

ぼくはこれにて終了です。まさに”撃沈”

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本日の航路:カシュニの番屋 〜 カシュニの滝 〜 ルシャ 〜カムイワッカの滝 〜 キャンプ地


つづく


kenichi
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by club_kintoun | 2009-07-27 06:57 | シーカヤック
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ガイドクラブ筋斗雲のツアーレポートやイベント情報など バックカントリー、宮崎サーフガイド、シャワークライミング、トレイルハイキング


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