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タグ:ドリームトリップ ( 10 ) タグの人気記事

Europe Ski Trip, Zermatt 100409

ここ数年、日本ではスキーヤーやスノーボーダーの減少によりスキー場にはコアな滑り手が目立ってきているように感じるけれど、ヨーロッパに行くとまだまだ国民的なレジャーであり家族でスキーという姿をたくさん見かけます。子供の滑っている姿をあまり見ることのなくなった日本のスキー場は10年後どうなってしまうのか、心配なkenichiですぅ。君たちそこは出口じゃないぞ!エビバディレッツスキーイング!
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今シーズンのヨーロッパスキートリップも滑りは本日が最終日となりました。

完全燃焼しようじゃないか!

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by club_kintoun | 2010-04-15 23:13 | ドリームトリップ

Europe Ski Trip, Ski across the border. 100408

帰国しました。スイスに後ろ髪を引かれ、もう一回チーズフォンデュ食べたかったな〜なんて機内で思っていたけれど、成田に着けば吉野家の牛丼食べたいなと腹が鳴る。やっぱりニッポン男児のkenichiでっす!すみません!スイスにかぶれてました!
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そして、レポートはスイスからイタリアへ。

ツェルマットスキーの醍醐味は国境越えにあり。ボンジョ〜ルノ〜!

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by club_kintoun | 2010-04-15 18:18 | ドリームトリップ

Europe Ski Trip, Monte Rosa Heli skiing 100407

グーテンターク!ようやくネットが繋がりました。PCはネット環境がないとなにもできないので、毎晩パブに出かけてスイスビールとスイスガールにメロメロのkenichiでっす!ダンケシェ〜ン!
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Zermattに移動した初日は、僕も生まれて初めてのヘリスキーに行ってきました!

スイス最高峰のモンテローザからのスーパービッグマウンテンスキーイングです!

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by club_kintoun | 2010-04-10 13:48 | ドリームトリップ

Europe Ski Trip, Verbier 100406

ボンジュ〜ル!もともとお通じの良い僕ですが、水が変わったからなのか、なおさら良くなりお腹スッキリ、食欲2倍のkenichiでっす!
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こちらはサマータイム(デイタイムセービング)により朝はまだ暗く、7時でこの明るさです。その分、4時半頃まで目一杯滑った後にサンサンと照りつける日差しの中で乾杯ビールが気持ちよすぎです!

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by club_kintoun | 2010-04-07 14:56 | ドリームトリップ

知床シーカヤックエクスペディション 101 #6

「もうそろそろ起きた方がいいですよ〜」

ルームメイトの原さんから声をかけられて目を覚ますと

ドド〜ン、ガラガラガラガララララ・・・

と、頭のすぐ近くに波打ち際が迫り、胸の高さほどのショアブレイクがゴロタの石ころをかき混ぜる音が聞こえていました。
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重たい頭を奮い起こしテントから這い出ると霧雨が舞い鉛色の空が広がっていました。

・・・最終日、最悪やん・・・。
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ここにも頭の重い人がもう一人。


みんなの準備は淡々と進み、ぼくは遅れまいと朝食のスープをかき込みました。二日酔い気味ではあるけど、そんなのかまっていられないほど状況が悪そうです。それにしても辛いスープでした。

とにかくエンジンの掛りが悪い頭をなんとかフル回転させて、パッキングと出発準備を整えます。
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果たしてどこからカヤックを出せば良いのか。

みんなそんなことを考えていたのではないでしょうか。

波のセット感覚を読みながらアウトへ流れるカレントはどこか探してみましたが、とりあえず行くしかないみたいです。
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割れやすいFRPのカヤックから先に出艇です。

波の届かないところでコックピットに乗り込み、スプレースカートをセット。

波に合わせて何名かで一気にカヤックを押し出します。



「せ〜の〜、行け〜〜〜!!」



気分は、「アムロ、いきま〜す!」状態。

ぼくはセットアップしてから、もろに一発、ゴミだらけの波を頭から喰らいましたが、無事に出発成功!
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少しアウトでみんなと合流。

最後に出てくるスタッフのボートをみんなが見守っていましたが、全員出発成功!


よっしゃ!ゴールに向けて最後のパドリングじゃ〜!!!


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ゴールのウトロまでは約3時間の距離。



前日まで吹いていた風がもたらしたウネリが夜中に知床半島へ届きました。

ここからは断崖絶壁が続き、エスケイプルートは限られています。

本来ならば、観光船が行き来する、もっとも知床らしい景色を堪能できるエリアです。しかし、これから先、その余裕があるのかどうか・・・。
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キャンプしていた湾から出るとウネリが一気に大きくなりました。

新谷さんはメンバーがバラバラにならないように声をかけ続けています。

途中で定置網のロープとブイを何度もまたぐのですが、波の谷間ではロープが水面から20~30cmほど浮いてしまい、タイミングを損なうとカヤックが持ち上がり、最悪ひっくり返ってしまうかもしれません。

「できるだけブイの感覚が広いところを狙えよ〜!」

なかなかしびれる緊張感。そんな時に限って一番狭いところに吸い寄せられたりします。中には通過中にロープに座礁してスタックしてしまうメンバーも。

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断崖絶壁の岩場はウネリを吸収せず、ぶつかった波はそのまま跳ね返ってきます。それが沖から寄せるウネリと重なると”三角波”となり波頭が崩れたりしています。

できるだけメンバーが離れないようにダンゴになって漕ぎ続けているのですが、前後左右にいるはずのメンバーの姿がウネリの向こうへ消えてしまいます。

不規則なウネリのリズムは読みにくく、漕いでいると後ろからいきなり突き上げられるようにカヤックのお尻を持ち上げられてしまいびっくりします。波のピークからは波の谷間にいるメンバーが遥か下に見えています。
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1時間も漕がないうちに、ぼくのカヤックがいきなりバランスを崩し始めました。

「あちゃ〜、こりゃずいぶんと浸水しているな・・・」

ぼくのカヤックは途中で一度リペアしたもののサイドウォールにも穴が空いていてウネリが大きくなるとそこから一気に水が入ってきます。

コックピットだけに限らず、前後の荷物用キャビンにもザブザブと水が入っているようです。

もう振り返ったりする余裕がなくなってきていたので、岩からの返り波が視界に迫ってくるとタイミングを合わせてリカバリーを繰り返していました。



「きたきた〜・・・、よっしゃ〜い!!」


と声を出すことによってできるだけリラックスできるように頑張りました。
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みんな無口になり真剣に漕ぎ続けています。景色の写真を撮っているヒマなんかありません。

新谷さんを先頭に後ろをぴったりマークしている人もいれば、右へ左へとフラフラしている人、のんびりと後ろからついてきている人。みんなそれぞれどんなことを思いながら漕いでいたのでしょうか。



この遠征中に何度も新谷さんが言っていたこと・・・


「コンディションが悪くなると恐怖で口の中が乾いてくる。次に口の中がベトベトしてくるぞ。緊張でだんだんと体が動かなくなって、そのうち漕げなくなっちまってひっくり返るんだ。」


雪山でも岩でもそうだけど、人は極度に緊張した時には同じような経験をするもんですね。

新谷さんは自分の緊張をほぐすためにもメンバーに声をかけ続けるそうです。


ぼくは左右に振られるカヤックをパドルと下半身でバランスと取りながらなんとかウネリを切り抜けていました。一漕ぎ一漕ぎがリカバリーです。呼吸を止めないように意識して一番バランスのいいポジションを終始探し続けていました。

この状況下で写真を撮っていたのは、新谷さんと原さん、タンデム艇のたーちゃんたちくらいだったのではないでしょうか。

新谷さんはみんなの写真を撮りながら楽しそうでもありました。
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たーちゃんたちが近づいて来てくれました。


「もしかして、けんちゃんのカヤックって、水が入っちゃってる?さっきからずっと見て笑ってたんだけど。」


ぼくがあまりにもプルプルしているので、後ろから様子を見ていたそうです。でも、ここで水を抜いたとしてもひっくり返ったらまた水抜きをしなきゃならないから、ひっくり返っちゃうまで待ってようと思っていたそうです。


「あと、300mくらいかな。正面に見えている岬を越えたらウトロの湾になっているから、そこまで行けば落ち着くよ。がんばって〜。」


なんて他人事なんでしょ。でも、ここまで転けずに来れたんだからあと300mくらい頑張っちゃうよ〜。


でも、全然300mではありませんでした・・・。

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ようやくウトロの湾に入ってきました。

海面はスムーズで返り波もありません。ただ、ウネリは大きいまま残っていました。

ラフなコンディションを抜け切ってメンバーの後ろ姿はとてもリラックスして見えました。でも、ぼくのアンバランスは変わりなく、まだまだ緊張は続くのでした。

とりあえず、楽になりたい一心でメンバーの一人に声をかけ、カヤックに捕まらせてもらいました。そして、スカートを取り中を見ると半分ほど水が溜まりぼくの足はほぼ水に浸かっていました。

水をポンプで出しても出してきりがないように感じられましたが、抜けてくると次第にカヤックが水に浮いてくる感覚がありました。これで安心です。

再度漕ぎ始めるとなんという安定感。

これでぼくの緊張もほどけました。
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ついにゴールのウトロへ上陸。

こんなに長く感じられた3時間は久しぶりです。
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おれたちやったぜ・・・。

ウネリが岩礁にぶつかり砕け散っています。途中の断崖絶壁に叩き付けられなくてよかった・・・。
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万月堂に戻ってきました。

家の温もりを感じるとほっとします。
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打ち上げで宴会が盛り上がるのかなと思っていましたが、静かな夜でした。6日間の疲れはもちろん、最終日の荒波を漕ぎきって、気が抜けたのでしょう。

ぼくは一口もお酒を飲むことなく眠りについてしまいました。



翌日
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薄曇りではありましたが天気は回復し穏やかになっていました。

今頃、知床の海はどうなっているんだろうなんて考えてしまいます。
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キャンプで早起きに慣れてしまったので、時差ぼけのように目が覚めてしまいました。

のんびりと万月堂のまわりを散歩していると、帰ってきたことを実感します。

7月なのにまるで秋の高原のような風がそよそよと吹いていました。
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みんなで遠征を共にしたギアを洗って片付け。
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全てが塩まみれになっているので、真水で洗い流し干していきます。
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6日間の乗り続け愛着の湧いたカヤックもしばしのお休み。



快晴無風の前半戦から嵐、強風、荒波とぼくらにチャレンジをしかけてきた後半戦と、まるで良くできたシナリオを用意してあったような6日間の遠征でした。

想像以上に緊張し、興奮し、感動したすばらしい日々でした。またチャンスを作って訪れたいと思います。
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ガイド:新谷暁生、サポート:新井場隆雄、岸秀彦、参加メンバー:11名(うちチーム筋斗雲として4名)

知床エクスペディション


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最終日の航路:カムイワッカの滝近くのキャンプサイト〜ウトロ湾


終わり


kenichi
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by club_kintoun | 2009-07-28 08:04 | シーカヤック

知床シーカヤックエクスペディション 101 #5

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嵐は収まり静かな知床に戻りました。
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一安心したあとのコーヒーは、また格別です。

※中嶋くん、ちょっとやらせっぽい・・
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嵐は夜10時過ぎにピークとなり、新谷さんたちのスタッフルームはテントポールを外しタープにくるまるようにしてやり過ごしたそうです。

ぼくらは風をかわしているところにテントを張っていたのですが、寝ていてまったく気がつきませんでした。
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風が止み海は穏やかです。嵐の後の空気はとても澄んでいていつも以上に清々しいものです。
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さあ、ルシャを漕ぎ抜いて本日中にウトロへゴールするか否か。ぼくらに残された時間は今日を含めてあと2日。東京へ帰る日を含めれば2日半です。

昨日の強風を経験しているだけあって、全員気合い十分。

ほんの少しでしたが、困難な状況を経験したあとは、みんなの雰囲気が違っていることに気がつきます。ある意味、これでみんなにスイッチが入ったといったところでしょうか。

いままでに比べたら水面が多少ざわついていましたが、風がないだけまし。

しかし、昨日の風の影響によるうねりはどうしたのか・・・
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漕ぎ始めてすぐに「カシュニの滝」が目の前に現れました。

海に落ちる滝は水面とほぼ同じ高さに目線のあるぼくらにとっては、ものすごく大きく感じられます。

すると新谷さんが滝の裏へとカヤックを滑り込ませました。

滝壺は岩礁の中にあり小さなプールとなっています。全員が顔を見合わせたかと思ったら、新谷さんが滝を通り抜けたところから姿を現しました。

「行け、行け!」

おう〜、まじで!
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真下から滝を見上げると大きなシャワーが降ってきているようです。

滝壺といってもその周りをぐるっと一周できるようなところなので、問題ないみたいです。でも、滝の風圧で中はミストサウナのような状態です。迫力満点のアトラクションでした。
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まっさきに滝に突入した原さんは、この遠征が始まってから最大の笑顔!
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たーちゃんと岸さんがすかさずサポートに入ってくれているので、安心でした。
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滝の風圧でまた帽子がおかしなことになっているキョンシー佐川。本人はこのスタイルが気に入っているのでしょうか。
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前方には硫黄山が見えてきました。上空ではまだ風が強く吹いているようで、山頂付近にまとわりつきたなびいている雲がまるで噴煙を上げているように見えます。
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水力発電を完備した番屋。

そろそろルシャです。

ルシャは、ヒグマが多く生息しているので、危険なため上陸できないエリアです。さらに今年になってルシャのどこかにクジラかなにかの死体が打ち上げられていて、それを目当てにヒグマが入れ替わり立ち替わり寄ってきているとの情報が入っていました。ここはなんとしても一気に漕ぎ抜かなくてはなりません。
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すると、この辺りからタイミングよく?また向かい風が吹いてくるではありませんか。

まるで用意されたかのような試練がやってきました。
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それに伴い、うねりも上がってきました。ひえ〜・・・

徐々に無口になっていくメンバーたち。
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二頭の子供を連れた親子のヒグマ。

きっとこの春にうまれた子供でしょう。これからたくさんのことを学んでいく小熊たちにとって、ぼくらは好奇心の目に留まったのでしょうか。

冒険とはいえ観光気分でこの場にいるぼくらとはまったく無縁の世界が彼らにはあります。いや、無縁であってほしいのかな。野生が野生らしくいられるのが知床であってほしいものです。
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ここで木村さんが痛恨の”沈”!

風で波頭が崩れブレイクしたところで、波をかぶったメンバー同士のカヤックが接触。

岸沿いを行き過ぎていたので、波がブレイクしやすくなっていたところを通過してしまいました。しかし、風波はどこでブレイクするのか判断しづらいので、波が何度もカヤックの上を洗っていきます。

風に流されパドルをしていないと岸に寄せられてしまいます。全員に少し沖に出るように指示がくだされましたが、なんとなく沈をした木村さんに気をとられてしまいます。するとまた容赦なく波がやってくるので、油断なりません。

まずはカヤックの先端を波に直角に合わせ、ぼくもブレイクする波を突き抜けて沖へパドルアウト!少し沖に出るとうねりが落ち着きひと安心。

ここで、「沈の連鎖」が起こらずよかったです。

これをきっかけに木村さんが、「キム・チン」と呼ばれたかどうかは胸の中にしまっておきます。
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強風に立ち向かうように漕ぎ続けてなんとかルシャを抜けることができました。

ぼくのボートは浸水しバランスが取りづらくなってきています。早く上陸して水を抜きたい一心でした。

”沈(珍)事件”のあとは、たーちゃん岸さんカヤックが先導でぼくらを引っ張ってくれて、なんとかうねりの影響を受けないところに上陸。

すると、そこにはこれまたヒグマちゃんがノソノソと歩いているではないですか。ありゃま〜。

新谷さんは「もう一度カヤックに乗り込んであと30分頑張ろう」とぼくらの尻を叩きます。

すぐに準備をしてまた風とうねりの中を漕ぎ進みました。
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一漕ぎ一漕ぎ気合いを入れて上陸地点を目指しました。

そんな中でも、今度はまた違う親子のヒグマに遭遇すると、とても心が和み癒される自分がいました。
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ビーチへ上陸して、ようやく休憩。みんなひと安心です。

約4時間、向かい風の中を漕ぎ続けてきました。お腹もペコペコ。
さっそく作ってくれたラーメンがまたまたしみちゃいました。



「風が止まなければ、ここでキャンプ。落ち着けばゴールまで頑張るかぁ!」

「ウトロまであと何時間くらいですか?」

「5時間かな」

風が止まなくてもいいやと思いました。



1時間ほどのんびりしていたでしょうか。海上はすっかり落ち着いてきていました。

さっきまで「もうここでキャンプでもいい」と思っていたのが不思議なくらい、モチベーションが上がってきました。


「よし!しゅっぱつだ〜!」

「イェッス、サー!」

順次出艇し、また漕ぎ始めたぼくら。目指すはウトロ。ゴールして生ビールにありついちゃうぞ〜!!
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前方に見えていた硫黄山もすでにぼくらの背後。風がない中を漕いでいくのはなんて楽なんだ。

それでも、狭い岩礁の間を抜けようとした時にメンバーの一人が岩に吸い寄せられ危うく”沈2号”が出そうでしたが、

「漕げ〜!」

と気合い一発で切り抜けることができました。本当にヒヤヒヤの一場面。少し油断し始めていたぼくらに“喝”が入りました。
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そこを抜けるとまた知床らしい景色が広がってきました。
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カムイワッカの滝。

温泉として知られるカムイワッカ湯の滝は、最終的に海へと落ちています。硫黄が海に溶け出し周辺の水は濁り、石は硫黄で真白です。

観光船がたくさん往来していました。



「やっぱりこの辺に泊まろうや」

と新谷さん。

思わずズルッとずっこけそうになりました。

まあ、もう1日あるわけだし、また知床のビーチでキャンプができるのは嬉しいものです。
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上陸したところには小さな沢が流れ込んでいて水浴びができるくらい快適です。また、ここから見える丘の上には縄文時代の縦穴式住居の跡が発見されているそうです。

そんな大昔にどうしてこんなに自然環境が厳しい場所に人が住んでいたのか。それは極北に人が住んでいたのと同じことなのかもしれませんが、ここには海の幸、山の幸が豊富にあったからかもしれませんね。

このビーチからの景色は縄文人が見ていたものとそう変わりがないものでしょう。ちょっとしたタイムスリップをした気分になりました。
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最終キャンプはみんなリラックス。

みんなキャンプの達人です。
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天気図を書き込む新谷さん。明日はどんなもんですかね?
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森の住人が遊びにきました。

発情した新谷さんは牡鹿に扮して、襲いかかろうとしましたがまんまと逃げられてしまいました。

なんてな〜。
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この一週間ですっかりと打ち解けたメンバー。

話題はやっぱり困難な状況を思い出してのもの。
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最後の焚き火には感慨深いものがあります。そして、残った食料や酒をたっぷりいただきました。

もう終わってしまうと考えるとほんとに寂しくなってしまいます。こんなときはお酒も知らず知らずのうちに進んでしまうものですね。
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この夜は本当に知らないことばかりでした。

ぼくはこれにて終了です。まさに”撃沈”

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本日の航路:カシュニの番屋 〜 カシュニの滝 〜 ルシャ 〜カムイワッカの滝 〜 キャンプ地


つづく


kenichi
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by club_kintoun | 2009-07-27 06:57 | シーカヤック

知床シーカヤックエクスペディション 101 #4

おはようございます。4日目の朝です。

疲れなのかお酒の飲みすぎなのか、少し起床時間が遅くなってきました。

オホーツク側、ましてや狭い入り江でのキャンプだったので朝日が昇っても山が影になって直接太陽光が差し込まず、朝になってもテントの中は快適です。
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本日も穏やかな雰囲気からスタート。

夕べの新谷カレーは美味かったなあ。今朝はその残りのさらにうまみが出たカレーにご飯を入れてカレー雑炊風の朝食。スタミナもついて本日も絶好調!
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みんなもパッキングの要領を得たので朝の準備がとてもスムーズです。

いつもどおり爽やかに出廷!
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昨夜、新谷さんが描いた天気図は特に見せてもらうことはなかったけど、どんなだったんだろうなどと考えながら漕いでいました。
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落合湾から南へ漕いで小さな岬を越えたところにある海賊湾。

ここは風やうねりをかわせる深い入り江になっているため、大型の船でも避難できる場所だそうです。名前の由来は、密漁者が捕ったものを隠していたからだとか。確かにシーカヤッカー以外はそれほど気にしない場所かも知れません。

一番奥には沢が流れ込み淡水がさしているので、8月になればこの入り江はカラフトマスで真っ黒になるそうです。



のんびりと漕ぎ進み、ある岩の間の水路を抜けようとしたとき、

「この辺のヒグマはカモメの卵を食べるので、泳いできて岩礁に登るんだ。でも、バカだから全部食っちまってカモメがいなくなっちまうんだよ。はははは〜」

なんて新谷さんが言っていた。

「へ〜」

と何気なく岩の横を通り過ぎると・・



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!!!

いました〜!!ヒグマっす!

ちょっと大きな声を出してしまったので、寝ていたヒグマを起こしてしまいました。

このシチュエーションは”リアルサファリパーク”ですね。すごい近かったです。


「うるせぇなあ」

と思ったのでしょう。ムックリと起き上がり岩の向こうへノソノソと消えていきました。
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立派な滝。

のんびりムードが漂いつつも、景色は常に変わっていくので、岬を越える度にワクワクしてしまいます。



そして、いきなり始まった知床の海!


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突風が正面から襲ってきました。

帽子を吹っ飛ばされたぼく。

急坂を自転車で登っているような感覚。漕いでも漕いでもパドルでつかんだ分しか前に進まない。ぼくに関しては、後ろに下がっているではないですか!

岩のコーナーのインとアウトで風の強さや潮の流れが違うのか、もっとも内側にいたぼくは前進できない!気合いと根性で「フンッフンッ」と力を込めてようやく進み始めました。

猛烈に吹く風。風が水面を走ってくるのが見えるので、突風が来るときはパドルを持っていかれないように構えて対抗。

ついにきたか〜

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少し落ち着いてきたところで佐川さん。帽子がおかしなことになっています。


当初は、カシュニを越えルシャと呼ばれる大きな湾を一気に漕ぎ抜ける長丁場の予定でしたが、新谷さんが危険と判断し少し戻ることにしました。
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岩陰にコンクリートの船着き場があるカシュニの番屋へ緊急避難。まだ10時だけど本日はここに泊まることになりました。


このカシュニの番屋へあたる風やうねりをブロックしていると思われる大きな岩が目の前にあるのですが、先ほどぼくたちが一度通り過ぎた時にもヒグマが一頭いたのです。幸いにもクマの方が驚いて逃げて行ってしまいましたが、ほんの15分前までヒグマがのんびりしていたところに上陸と考えるとちょっと落ち着きません。
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全員のカヤックを上げロープでしっかりと固定。これからさらに天候が荒れること予想していつもよりも入念にチェック。
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とりあえずはひと安心。安堵の表情が浮かびます。

まだ風が吹き始めたばかりなので、うねりが上がってなくてよかったかもしれません。



すると・・・

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先ほどとは違うヒグマがぼくらのキャンプに向かって歩いてくるではないですか。しかも今度のはデカイ。
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もしもの場合を考えてクマよけスプレーを握って新谷さんとたーちゃんが備えてくれます。

二人ともなんだか勇ましい。そして、ちょっと嬉しそう。


しばらく様子をうかがっているうちにクマは山へ登っていってしまったようです。
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それぞれの寝床をセットアップし、少し落ち着いたメンバー。

まだ大したことはことはないにせよ、初めてのコンディションに少しテンションが高めなのでしょうか。自分のテントが飛ばされないように石を積み上げてみたり、海の様子を見てみたりとうろうろしてしまいます。
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気がつけばもうお昼。温かいラーメンがありがたいです。
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「人間てちっぽけだよなぁ」

と考えていたかどうかはわかりませんが、哀愁漂う木村さん。
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そのうち雨が降り出して、風もさらに強くなってきました。

ヒマなので、スタッフルームに集まってお茶会を楽しむメンバー。すでにお酒の人も。



新谷さんのナイスな判断でここに戻ってきてよかったと実感できました。タイミングが絶妙でした。
あのまま漕ぎ続けたらヒグマにとって渋谷の交差点的な密集地帯である“ルシャ”あたりで上陸もできず半泣き状態になっていたかもしれません。以前、強行突破をしようとして苦い経験があるという新谷さん。100回の遠征経験は伊達ではありません。

「新谷さん、経験が役に立ってますね」とぼく

「まあ、少しわな」と新谷さん

毎回表情が変わるという知床。自然相手なのでもちろん同じ条件は2度とないわけですが、あまりに急激な天候の変化にメンバー全員が驚き戸惑ったのではないでしょうか。
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そして、さらに風雨は強まりぼくらもテンションがぐぐっとアップ!
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スタッフルームは入口の方向を変え暴風対策。

バタバタと風を受け、いまにも吹っ飛んでいってしまいそうです。
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嵐の接近と共になんだか嬉しそうな新谷さん。いままでになく高揚している様子でした。

「風が強くなってきたら夜中でも何でもテントのポールを抜きにいくからな!テントが潰れちまうぞ!飛ばされないようにしっかりと結んでおけよ!」

新谷さん楽しそうです。これを待っていたってことでしょうか。

でも、こんなコンディションを経験したかったのは正直なところです。
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海上にはウサギ(白波)が飛びまくり、少しずつ風波が上がってきました。

嵐、アラシ!

ある程度、大丈夫と思われる条件の中で嵐を体感するのはすごく気持ちがいいです。まるで、夕立の時に家の中で猛烈な雨粒が屋根を叩き、窓を叩きしているのを見ているときのよう。ぼくは幼い頃からその感覚が大好きです。
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風に飛ばされてみたくなってジャンプ!
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原さんはジャケットを広げて風を最大に受けすこし浮いていました。
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そんな状況の中でも夕ご飯を作ってくれるスタッフチームに感謝ですね。
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本日は秋刀魚の蒲焼きとみそ汁。

外では食べられないので、各自のテントに配給しました。ありがてぇ〜!
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夜中になると風雨は止み、100%の満月がぼくらを照らしていました。※ぼくは寝てて知りません。
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本日の航路:落合湾 〜 海賊湾 〜 カシュニの番屋


つづく


kenichi
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by club_kintoun | 2009-07-24 06:23 | シーカヤック

知床シーカヤックエクスペディション 101 #3

おはようございます!

ッてな具合に3日目の朝を迎えました。
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本日も4時に起床!というか明るすぎて寝てられません。

サンライズを見られるようにテントを張ったのですが、バッチリでした。
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山の斜面もモルゲンロートに輝いていました。
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難破した船の残骸。

風がなく海が穏やかな朝は、静寂に包まれています。

3日目だというのに目が覚めたばかりだと状況をつかめず、辺りを見回しても夢なのか現実なのか区別がつかないような不思議な気持ちになりました。今いる場所があまりに日常からかけ離れすぎていて受け入れるのに少し時間がかかります。

写真の難破船の残骸は、とても古い船のもの。打ち上げられている場所からして、もしかしたら「ひかりごけ事件」の船かもしれないと新谷さんが言っていました。もちろんそれはわかりませんが、そんなことを想像するのもとてもワクワクすることです。
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知床のビーチはほとんどがゴロタです。テントを張る前にフラットを出しておくことが大切。

寝心地はどうですか?
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ウィ〜ン、ジョリジョリジョリ・・・と知床に似つかわしくない音が聞こえてきたと思ったら、しっかりシェーバーを持ってきている佐川さん。
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おっしゃ!今日もペッタペタに凪ってるぜ!

と、果たしてこの海を漕ぐことに”気合い”は必要なのかと思ってしまうくらいのコンディション。その分景色を満喫しましょう!
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さあ、今日はいよいよ岬を越えます。

太平洋側からオホーツク側へ。

景色が一変しこれからは海から昇る朝日は見ることができません。
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いつも朝6時半から7時くらいの間に出航するのですが、ひんやりとした朝の空気の中をクルージングするように漕いでいくのは本当に気持ちがいいです。

以前、バンクーバーアイランドを訪れたとき、早朝の港内を一人で漕いでいるカヤッカーを見かけたことがありますが、生活の一部として、または、日課のジョギングのように朝のパドリングを楽しめたら最高だなぁと妄想にふけったことがあります。知床ではほんの6日間でしかありませんが、短期間でも毎日こんな気持ちよさを味わえるのかと思うととても幸せです。
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目の前に突然現れたアザラシ。

彼も朝ご飯を食べているのかな?
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知床岬の佐々木さんと2年振りの再会だという新谷さん。

なんだか怪しい取引をしているようです。(本当は怪しくありません)
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かなりパドリングに慣れてきた原さん。ほぼ全員がラダー(船についている舵)を入れている中で、ラダーを使わず積極的にカヤックを傾け知床前に練習したリーン(傾き)を使って自由に動き回っていました。

練習の成果ありですかね。
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アブラコ湾に上陸。ここから岬の灯台までプチハイキングです。

新谷さんは通常この遠征中には、必要がない限り岬に上陸することはないと言っていましたが、あまりに穏やかな日が続いていて、ここまで余裕でたどり着いてしまったので、ちょっと寄り道をしてくれたみたいです。
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灯台までは約15分。急な坂を登っていきます。
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岬の丘にはだだっ広い草原地帯が広がります。
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南には知床の山並みが続いています。

冬になれば積もった雪の上をスキーで歩くこともできますが、この時期は薮が多すぎて、山の中を歩くことはとても困難だそうです。
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ついに岬を越えオホーツク海へ。

「73回目の知床」という新谷さんの書いた本がありますが、そこでは、台風が接近し非常に険しい海を漕いで岬を越えていました。

参加する前にイメージしていた知床は、そこまで荒れていないとしてももう少しハードなものを想像していました。ぼくらはラッキーすぎたのか、今のところなんの苦労もなく岬を越えることができました。

ぼくらは甘やかされすぎている!このままで終わるわけがない!ここは知床だよ!

ナイモノネダリ。そろそろメンバーも少しずつだと思いますが、苦労を望んでいたのかもしれません。
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次々と現れる巨岩、奇岩に圧倒されながら、景色を満喫。



すると、なにやら丘の上で黒い点が動いている


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あ、くま


ウトロ側は羅臼側に比べてヒグマの出没率がぐっと上がるよと聞いていたのですが、今まさにヒグマの登場です。



あまりにのんびりと漕げるので、広い湾に入ったところで新谷さんが

「よーし、ここから自由に漕いでいいぞ〜」

と一旦解散してくれました。
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その時に発見したのが、このビーチに転がっていた巨大な背骨。大きさはぼくの乗っているカヤックくらいはあるだろうか。クジラかな?
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ものすごく目立っていた「獅子岩」
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そして、小さな入り江にまた上陸。

すると


「今日はここに泊まる」

と新谷さん。

「え、まじ!?」

まだお昼前だけど今日はここでのんびりするらしい。新谷さんもここに泊まるのは久しぶりとのこと。

新谷さんが言っていました。

「嵐が来る前に素早く漕ぎ切ることもある。嵐を待ってゆっくり漕ぐこともある。それでも嵐が来ないこともあるけどな。」

・・・”嵐待ち”かいな。

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ここは通称”落合湾”

以前、この遠征に参加していた落合さんがこの湾で同じく参加していた女性とカップルになったことからこの名前がついたとか。(たぶんそんなことを言ってたと思う)

今では海上保安庁の地図にも「通称”落合湾”」と記載されています。
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知床の海は透明度が高くて本当にきれいです。
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”知床岬の佐々木さん”からいただいた取りたての新鮮なウニ!まだ消化されていないものも入っているけど、こんなにあっさりしたウニを食べたのは初めてでした。実はウニってあえて好んで食べていなかったけど、本当に新鮮なものを食べたことがなかったからだと気がつきました。

ウニうまい!
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「のんびりしなさい」

というので、本当にのんびりさせてもらいました。

幸せ・・・
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すると


!!!


またヒグマ!
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ぼくらから数十メートルのところに突然現れ、何の躊躇もなく海へドボンと飛び込み、対岸へ上陸して、そのままどこかへ行ってしまいました。

全員、カメラは構えていたと思うけど、あまりに突然で唖然としてしまいました。

彼はぼくらに気がついていたのでしょうか。これで、周辺の散歩も気をつけなくてはという実感がわきました。
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ここにもクマが・・
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そして、ここにも。

ここはわき水が流れ込んでいるところです。潮が引いているうちは、岩のくぼみがプールになっているため、ちょっとしたお風呂。淡水が多く入っているので、上がったあとも体はサラサラです。
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筋斗雲メンバーは全員で真っ裸になりプールで水浴び。いい大人の男が4人で裸でキャッキャ言っている姿はなかなかお見せできません。

そこへ知床の観光船が近寄ってくるではないですか!観光客も驚きだったと思います。

「先住民がいるのか?」って
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キャンプに慣れ、時間にも余裕が出てくるといろんな遊びを考えます。ようはヒマだから。

流木のバランスボードに挑戦!
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やたらと高い場所へ登る人と昼寝をする人。
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ラジオの気象予報を聞いて天気図を描く新谷さん。

嵐はまだかと考えているのでしょうか?
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知床の西の海であるオホーツク側へ来たことによって、ようやく海に沈むサンセットを見ることができました。
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みんなも待ちに待ったという思いかな。

相泊(アイドマリ)から出発して3日目。一緒に漕いで、同じ景色を見て、焚き火を囲み3食を共にしていると自然とメンバーに一体感がうまれてきているような気がしました。それぞれ思うことはいろいろでしょうが、感動を共有していることに間違いないでしょう。このメンバーで良かったと思えることができたのは、とても価値のあることだと思います。これも新谷さんの人柄がそうしているのだとも思いました。大自然の中で大きな声を出して笑えることはとても幸せなことです。
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いつもと同じように太陽が昇るところから1日が始まり、夜になり1日が終わる。そんな当たり前のことがほんの3日間続いているだけで、とても気持ちが落ち着いていることに気がつきます。

充電、リセット、いろいろな言葉があると思いますが、この遠征が終わりに近づいていることを少し寂しく感じ始めている頃でした。
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本日の航路:赤岩〜アブラコ湾(知床岬)〜落合湾



つづく


kenichi
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by club_kintoun | 2009-07-23 05:46 | シーカヤック

知床シーカヤックエクスペディション 101 #2

今回も紙芝居式にレポートするので写真が多めです。重くなってごめんなさい。



7月上旬

知床の朝は早いのです。

うすら明るくなってきたけど、テントの中でうだうだしていると一気にパッーと眩しくなっきました。

「朝日だ!」

と思い外に出てみると・・・

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時計を見るとまだ4時。

昨晩の火種に薪をくべておこうと思ったら、アシスタントの岸さんがすでに作業をしていました。さすが!
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ぞろぞろとメンバーが起床してきたところで、レーズンパンとソーセージの朝食。

起きがけのコーヒーがありがたい。

いつもは準備をする立場なのに今回は手を出す隙さえなく着々と仕事が進んでいってしまいます。経験豊富なメンバーと一緒にいるといろいろ勉強になります。
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さあ、本日も快晴、ほぼ無風。

頑張って漕いじゃいましょう!
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2日目とあって余裕綽々の筋斗雲メンバー。
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まるでオイルの中を漕ぎ進んでいるような”べた凪”。

正面には茅ヶ崎の烏帽子岩に似たタケノコ岩。
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できるだけ岸沿いを漕ぐのが新谷さんのスタイル。これが100回の知床経験の中で培われたノウハウなのでしょう。
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スカしたカモメたち
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少し漕いだところで、ペキンノ鼻という岬に上陸。
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岬の急登を尾根まで上がると両側が切れ落ちています。

以前新谷さんは大時化でこの岬を漕いでは越えられないと判断して、この丘をカヤックを引っ張りあげて越えたことがあるそうです。
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d0079579_9305423.jpg岬の丘は広い草原になっているのですが、エゾノリュウキンカが敷きつめられたように生えています。5月頃にくるとエゾノリュウキンカの黄色い花でこの丘が真黄色になるそうです。

写真:エゾノリュウキンカ
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鳥居

遠征の成功を祈願しておきました。

新谷さんたちがこの朽ち果てそうな鳥居をときどき立て直しているそうです。この周りに生えているフキのような大きな葉の植物がエゾノリュウキンカです。

このペキンノ鼻は、1943年12月に日本軍の徴用船が難破した遭難事故から起きたひかりごけ事件で知られた場所ということです。武田 泰淳によって小説「ひかりごけ」となり、映画化もされているそうです。

慰霊碑が岬の下に立てられているのですが、この鳥居もそのためのものではないかと言われています。

真冬の知床でサヴァイバルをした船長。壮絶な人生です。
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丘の上から見下ろす知床の太平洋。北の海は深いインディゴブルー。この海を隔てて国後島があるのです。
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岬の突端に立ってみました。
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改めて出航。

新谷さんが停泊している漁船と談笑中。このコミュニケーションが知床遠征を成功させる上で大切なのだと思います。
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日が高くなり、腹が減ってきた頃に見えてきた男滝と女滝。

ここに上陸してランチタイム!
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男滝
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女滝

確かに女滝の方が色っぽい。
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昼飯はラーメン

新谷さん自らネギを刻む。

「やりますよ!」

と声をかけても

「リハビリだぁ」

と新谷さん。昨年負った指の怪我は60%くらいの回復なのかな。
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大鍋で作る塩ラーメン。これがうまいんですよ!

ランチを取り、のんびりしたあともう一漕ぎ。
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今回タンデム艇で参加のH夫妻。いつも二人仲良く、マイペースで楽しんでいらっしゃいました。
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本日の寝床となる赤岩ビーチ。

ここは背の高い草が生い茂っているので、どこかに潜んでいるかもしれない熊の存在も忘れてはいけないとのこと。

一人での行動は,極力避けるのです。
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終日、頭の上から太陽に照らされているので、暑さで少々ふらふらです。

乾杯のビールがこれまたしみる!
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知床では全日程キャンプなので、当然風呂には入れないのですが、水場が豊富なので、行水程度は毎日のようにできるのが嬉しいです。

沢水は痛いほどに冷たいのですが・・・。
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水漏れの激しいぼくのボートをリペア中。

これは、今回ぼくに課せられた試練です。
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新谷スタイルの焚き火

鉄板を敷いて地面にダイレクトにダメージを与えない方法です。このやり方によって世界遺産である知床でもシーカヤッカーは焚き火を許されることとなったそうです。シーカヤッカーにとっての焚き火は生命線でもありますからね。

井型に薪を組んだりせず2本の大きな薪を平行に並べて、その中を釜戸として小さな薪を入れていくと、空気の通り道が一方になるので燃焼効率が良くなるとのこと。これって、北米のネイティブ(インディアン)の人たちがやっていた方法にとても良く似ています。
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毎晩ぼくたちを楽しませてくれた「ワインバー」

本日もオープンしました。
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この日の夕食は

三食丼

普通に食べてもこれは絶品です。

新谷さんの食事には毎回驚かされます。適当に積んでいたと思っていた食材は、きちんとメニューがあり

「ああ、これはそのためだったんだ」

と感心していました。本当は適当にその場で考えていたのかもしれませんが・・・。




今回の遠征では、知床の海から上がり海へと旅立っていくぼくらは、基本的に海を”表”と考えていたと思います。すると”裏”にあたる山側への関心は少し薄いものだったのかもしれません。

焚き火を囲み食事をし酒を飲み、笑いあっているぼくらは知床にとってはよそ者に過ぎません。
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そんなよそ者は知床の住人にとってはどんな風に見えていたのでしょうか。
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国後の山から登ってきた月。明後日が本当の満月です。

天気がよいって最高ですね。のんびりと過ごすことのできる夜に感謝しなければですね。
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一日中太陽に照らされていたぼくら。今夜はお酒よりも甘い紅茶が美味しく感じました。それはみんなも同じだったようです。大きなやかんに入った紅茶をガブガブと10杯以上飲んだと思います。少し気分が悪かったのですが、これで完全復活!

明日もがんばって漕いじゃいます!

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本日の航路:(クリックすると大きい画像がご覧になれます)


つづく


kenichi
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by club_kintoun | 2009-07-21 18:53 | シーカヤック

知床シーカヤックエクスペディション 101 #1

世界自然遺産として知られる知床半島をシーカヤックで一周するという遠征ツアーにぼくを含め4名がチーム筋斗雲として参加してきました。

今回は、リーダーガイドの新谷暁生氏とアシスタント2名を含む総勢14名。メンバーの中には初めてカヤックを漕ぐという方から、この知床遠征は4回目という経験豊富な方までさまざま。

6日間の遠征はもちろん全てキャンプ。炊事は焚き火。ヒグマはそこら辺を歩いているしと日本にいるということを忘れてしまうほどの野生とぶつかってきました。「日本にいることを忘れる」というよりも日本にもこんなところがあったんだという新たな感動の連続だったのかもしれません。

長編なので、何回かに分けてレポートしたいと思います。写真は、遠征に参加した皆さんのものを使わせていただいています。

では、最後までお付き合いよろしくお願いします。
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知床半島を一周すると約70kmあるそうです。

今回は、太平洋側の羅臼、相泊から出発。反時計回りにうとろへと漕いだのでした。




そして、遠征は2009年7月4日(土)、万月堂へメンバーが集まったところから始まりました。
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牧草地の中にぽつんと建っている一軒家。一番近いお隣さんちまでも歩いていくと20分はかかるらしい。オーナーの杉山さんは、登山やシーカヤック、釣りや狩猟など広い分野でガイドもこなす達人です。

今夜はここに宿泊して、明日からのために準備を整えます。
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続々と集まってくるメンバー全員で、食料の整理と真空パック。さすがに14人が6日間食べる食材というのは、ものすごい量になります。
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後は明日の出発を待つのみ。新谷さんを囲んで出発前の乾杯です。

アリューシャンから帰ってきたばかりの新谷さんや新井場たーちゃんたちの話を聞いているうちにテンションもあがります。

飲みすぎには注意・・・。



そして、翌朝。
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それぞれが装備を準備していよいよ出発です!
(写真:H+宇都宮店店長中嶋くん。美白すぎます。)
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カヤックはトレーラーで引っ張っていきます。海外っぽくてかっこいい!

ここから出発点である相泊までは、約60kmあります。
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あっというまに出発点なのです。
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といってもすでに知床。今年はヒグマの目撃がとても多いとのこと。先日もこの相泊港に現れたらしく、ここで働く方々も落ち着かないといっていました。

鹿の角付き頭蓋骨も無造作に置かれていました。出発前から知床の野生にテンションは最高潮!
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食料として準備していたレーズンパンをほおばり、いざ出発!

「もう食べちゃって、食料大丈夫?」

と、小さな心配をしていたのは多分僕だけ。。。
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いよいよ、海に漕ぎ出し始めると

あの参加を心に決めたころ、そして昨年の遠征中止、いや~、ついに始まった~!という気持ちで胸がいっぱいになりました。

海は穏やかで天気も最高!この上ないスタートを切ったのでした。
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海岸には昆布漁の番屋が立ち並んでいます。もうすでに陸路がないため、番屋へのアクセスはすべて船です。
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そして、われらがキャプテン新谷暁生氏

頼りにしてます!
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北の海と触れるのは、10年ほど前のカナダ以来。

海水温の低さ、透明度、そしてミネラルがたっぷりであろう豊かな海。南の海とはまったく違う落ち着いた雰囲気を感じます。

波は穏やかで風もなく、イメージの知床とはかなり違い、少し拍子抜け?でも、その分景色をのんびりと楽しんでお散歩気分で漕ぎ進むことができました。
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午後に出発したこともあり、本日は軽く漕いだところで、「化石」とよばれているゴロタ(石がゴロゴロしている)のビーチへ上陸。今夜はここでキャンプです。
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テントを張りキャンプサイトを整えていると暑くなって、みんな裸になってしまいました。

さっそく乾杯をしようと持参したビールを取りに行ってくれた”エスパー佐川”

ビール7本持ちに成功です。
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新谷さんとは10年来の名コンビである”新井場たーちゃん”

野外料理は達人の域です。
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大振りに切った豚のバラ肉は

奥義、「焼肉拳」

で、ちょちょいのちょい。炎を上げながら手でゴロゴロと転がす姿はワイルドそのもの。
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なんだろこれ?

といいながら料理して出来上がった中華丼

ボリュームたっぷりで美味かった!
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食後はそれぞれがリラックスタイム。
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初日とあって緊張もあったのか、うとうとしている人もちらほら。

日常ではこんな時間さえとることはなかなか難しいと思います。


海を漕ぎ、寝床を作り、飯を食い、やりたいようにやる。


天気が良かったからこそこんなにリラックスができたのでしょうが、キャンプの醍醐味を初日から満喫することができました。


この時期は日没は7時半過ぎです。1日はとても長く感じます。

太陽が沈むとともに寝たい人は寝る。シンプルな生活が始まりました。
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元気なメンバーや昼寝をして復活した人たちは、焚き火を囲んでのお酒でしょう。

海岸に転がっている無数の流木を火にくべると”ぼっ”と音を立ててあっという間に着火します。

知床ではトイレで使った紙を燃やすと山火事の原因になってしまうくらい流木が乾燥しています。


これからは毎晩焚き火だぁ。うれしいな。

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焚き火を囲んでいると会話は当然盛り上がります。

新谷さんのお話を聞いていると自分の知らないことがたくさんあって、楽しくて時間を忘れてしまいます。そして、まだまだ世界は広いなと自分のちっぽけさを感じてしまいます。


初日はゆる~りと終わっていきました。


知床遠征は始まりました。快晴の今夜は、焚き火を囲む僕らを満月に程近い月が照らしていました。


明日はどんな一日になるのだろう・・。これから毎日そんな日々が続くのかと思うとワクワクは止まりません。



つづく



kenichi
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by club_kintoun | 2009-07-16 06:14 | シーカヤック
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